こんなふうに思っている方も少なくありません。
実際に道端でモグラの死骸を見た事があるという方もいると思います。
でも本当にモグラは光に当たると死んでしまうのでしょうか?

モグラの目は退化して光を感じない
夜行性動物は夜に活動するので暗闇でも獲物が見えるように目が発達しています。
しかしモグラが生涯のほとんど過ごす地中にほとんど光が入らない暗闇の環境です。
こうした環境では目は進化するどころか、機能しないため退化するのです。
モグラの目は小さいですが存在しています。しかしながら視神経は退化しており光を感じることができません。

画像はこちらより引用
目は存在しているのですが目としての機能はほとんどないと言っていいでしょう。
退化した光を感じない目では地上に出てきてもモグラは光を感知していません。
つまり光に当たっていてもモグラ本人はその事すら気付いていません。
よって地面で見つかるモグラは光にあたったから死んでいるわけではないのです。
また地中で活動するため目に土が入っても大丈夫なように退化したのかもしれませんね。
モグラが道端で死んでる理由
という方もいるでしょう。
地上に出てきたモグラが死んでいることが多いため
『モグラは光に弱い』
と勘違いの原因になっているのです。

天敵に殺されて放置されている
モグラはめったに地上に出てこないのですが分け合って出てきた時は多くの場合、犬や猫、鳶などの天敵に殺されます。
しかしながらモグラは独特の体臭があるので食べられずにそのまま置きっぱなしにされることがあるのです。
縄張り争いに負けて死んでいる
実はモグラは非常に縄張り意識の強い動物で野生の世界でモグラ同士が遭遇すると縄張り争いが始まります。
縄張り争いに負けたモグラは死ぬことがあり、穴を追い出されて力尽きてしまっているのです。
親離れの時期で運悪く死んでいる
地上で死んでいるモグラは若いモグラが多く時期は5月~6月頃にモグラの死骸がよく目撃されます。
これは母親モグラが小モグラを自分の縄張りから追い出す分散期と呼ばれる時期と重なります。
つまりモグラが地上に出てくるのは親離れするために地上に出てきた若いモグラだということなのです。
餓死している
モグラは大食漢で知られており1日に体重の50%も重量のエサを食べます。
100gの体重があれば50gはエサを食べる必要があります。
人間でいうと60kgの人が毎日30kgのご飯を食べることを考えるとどれほどエサが必要かわかりますね。
縄張り争いや分散期などでエサがうまく見つからなくて地上で息絶えているケースも考えられます。
まとめ
モグラが地上で死んでいるのは光に当たって死んでいるのではなくその他の理由で死んでいるのです。
状況的にたまたま地上に出てきて光を浴びたせいで死んでいるように考えてしまうのですが、モグラの生態を考えると死因もいくつかの理由にかぎられてきます。
とにもかくにも道端でモグラの亡骸を見つけた時はそっとひと目のつかない場所へ移動させてあげてくださいね。
