モグラは冬眠するかどうかというと、冬眠せずに一年を通じて動き続けます。
地上で活動するほとんどの哺乳類が冬場は冬眠する中、モグラはどうして冬眠せずに年間とを通じて活動できるのでしょうか?

モグラが年中活動できる理由
モグラが冬眠せずに年中活動できる理由は活動環境のほとんどが地中だからです。
地中の温度は年間を通じて地表の温度と比べると大きく変化しません。

上の表はモグラの住む地中よりは深い地中音ですが、外気温が下がっても地中は10℃以下にはなりにくいことがわかります。
このように地中温が低くなりすぎないためにモグラは冬眠することなく年中活動できるのです。
冬眠せずに年中動き回っているモグラですが活動するトンネルの深さは季節によって変わります。
夏場は浅く、冬場は深い場所にいる
モグラの活動する地中の深さは季節によって変化します。
理由はモグラの餌となるミミズのいる深さが変わるからです。
夏場はミミズは地中の浅いところに生息しているのでモグラも比較的浅い場所で活動していることが多く地中約10cm程度の深さにいます。
一方で冬場はミミズが地中深いところに移動するのでモグラもミミズを求めて深い場所に活動範囲を移します。
冬場はだいたい30cm程の深さでトンネルをほってミミズを探すことが多いです。
夏:地下10cm
冬:地下30cm
程度のところにトンネルを掘っていることが多い
モグラを捕まえやすい時期
モグラの生態から考えるとから、モグラを生け捕りにするなら夏場のほうが罠は仕掛けやすいと考えられます。
夏場は地表の近くにいるので、地面がモコモコと盛り上がっている場所があればモグラがトンネルを掘っている可能性が高いです。
罠を仕掛けるにも冬場の30cmより夏場の10cmのほうが楽に罠を仕掛けられそうですね。
モグラは寒さよりも暑さに弱い
モグラは年に2回毛が生え変わります。
春には夏毛に生え変わり、秋には冬毛に生え変わります。
特に冬毛は密に生えており、その毛に触るとちょうどハムスターをなでているような感覚になります。

このようにしっかりと生えた毛で体表面から熱が失われるのを防いでいます。
またモグラの穴はモグラが通るピッタリの大きさに掘られているため穴と体が密着した状態となります。
この穴とのぴったり感もモグラが体温を保つことに役立っています。
一方で夏のほうがモグラにとっては命を落とす可能性があるのです。
地中の中は涼しいとはいえ温度が上がります。
更に穴を掘ると言う行為でもモグラの体温は上がるため、夏場に熱中症で死んでしまうモグラが多くいます。
モグラ被害が多くなる時期は?
モグラ被害がモグラの生態から考えるとから年中起こり得るのですが、多くなるのは4月〜6月です。
この時期はモグラの繁殖期にあたりオスのモグラは通常よりも行動範囲を2倍に広げて相手のメスを探します。
餌となるミミズも地表近くに多くいるのでモグラ被害が起こりやすい条件が多いです。
モグラ被害に関してはモグラの生態から音や振動を使ったものがおすすめです。
モグラはアイマー器官と言う感覚器を持っており触覚が非常に敏感です。
また聴覚も発達しており、鼓膜は頭幅の半分ほどの大きさがあります。
こうした理由から音や振動を用いたものがいいでしょう。
まとめ
モグラは冬眠しませんが季節によって活動する地中の深さが変わります。
また体が小さいため温度の変化には強くなく、冬場はびっしりと生えた冬毛で体温が低下するのを防いでいます。
一方で夏場は体温調整がうまく行かないと暑さで命を落とす事もあります。
モグラは春先に繁殖期を向かえて活動が活発化するためモグラ被害が多発します。
モグラ退治にはモグラの発達した聴覚と触覚に働きかける駆除器がおすすめです。
