モグラの生態

モグラは目が見えない!?土の中でどうやってエサを探しているの?

モグラには目がないと思っている方が多いようですが、一応あります。

あると入ってもい可愛くてちっちゃな目です。

目はあるのですが視神経は退化しており光を感じることはほとんどできません。

では真っ暗闇の土の中でどうやってモグラはエサを探しているのでしょうか?

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モグラに目はあるが見えていない


画像はこちらより借用

写真のようによく見るとモグラには目がありますが、他の哺乳類と比べるととても小さいのがわかります。

モグラの活動場所はほとんどが土の中です。

土の中は光が届かない暗い世界なので、目で獲物を探すということはできません。

よって使わない器官として進化の過程で退化していったと考えられています。

モグラの目は一応あるのですが視神経は退化しており光を感じることはほとんどできないようです。

イラストでよくモグラはサングラスをかけていると思うのですが、これは大間違い。

眩しいどころか、土の中から出てきても太陽の光はほぼ感じられないのです。

では目が見えない土の中でモグラはどうやって獲物を探しているのでしょうか?

モグラの獲物はなに?

モグラの大好物はミミズです。どのほかにも土の中に住んでいる小さな昆虫類、幼虫などを食べていきています。

モグラは100%肉食なので農作物の根や野菜をかじったりはしません。

よくこうした濡れ衣を着せられているのですが、これらをかじっている真犯人は多くの場合ネズミだと考えられます。

モグラの歯はとても鋭くて、歯の形状からも肉食であることが伺い知れます。


画像はこちらから借用

モグラを研究している方の話では

ミミズはスパゲティーのように吸い込み
幼虫は丸まったのを伸ばして食べ
ヤスデはバリバリと音を立てて食べる

そうです。

後は私達の身近なものでいうと牛ミンチ肉をたべるそうです。

このようにモグラはバリバリの肉食系の生態なのです。

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モグラは獲物を触覚と聴覚で探す

モグラは触覚と聴覚が非常に優れていることがわかっています。

敏感な触覚で獲物の動きを感知する

モグラの鼻先にはアイマー器官と呼ばれる器官があります。

東京医科歯科大学の柴田俊次によると

アイマー器官には神経終末が高密度に集中しており,感覚(おそらく触覚)受容器 としての高度な機能を推定させる

口腔病学会雑誌55 巻 (1988) 3 号 「モグラのアイマー器官について」より

このように鼻先のアイマー器官はモグラにとって重要な器官であることがわかり、振動に敏感に反応できるとわかります。

モグラはこの敏感な感覚器を使って地中を動く昆虫類やミミズが動く音を感知してそちらをめがけて穴を掘り進め獲物にたどり着くようです。

体の割に大きく発達した聴覚

また聴覚も発達しているとわかっています。

滋賀医科大学の工藤基教授によると、

「モグラは視覚系が極度に退化している反面、極めて鋭敏な聴覚機能を持ち餌であるミミズが土中をはう音や地上を歩く大型動物の音を聞き分けると考えられる」

と述べられています。

日本音響学会誌49巻6号(1993)「モグラの音感覚-聴覚脳の比較解剖学-」より

この論文の中ではモグラの鼓膜の直径は4~5mm・頭幅が12mmであると紹介されています。

頭の大きさと比べると非常に大きな鼓膜を持つとわかりますね。

鼓膜の大きさからもモグラは周囲の音も敏感に捉えることができるを想像できます。

このようにモグラは暗い土の中で触覚と聴覚を用いて振動を音を感知して獲物を探しているのです。

まとめ

モグラには目がありますがほぼ見えていません。

目が見えない代わりに触覚と聴覚が発達しており、これらから得る情報をもとに大好物であるミミズや昆虫類を探して地中を探し回っています。

モグラは大食漢であることが知られており自分の体重の半分の重量のエサを毎日食べます。

可愛い見かけの割に食に貪欲な肉食動物だということですね!

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